Cat's Brand ~ライブorアルコール~

ライブと酒とその他日常ネタです。

「この青空に約束を―」もの凄くネタバレしまくりの感想本編その3

 いい加減まとめたいのですが、この程度の文章でも3日かけてるのでご容赦ください。




 つぐみ寮という存在は・・・外からはプレイヤーの目をうまく引きつけ、感情移入させ、架空の寮生として仕立て上げ、内側へ引っ張り込む。そうすると今度は、外部からの情報を制限する目隠しになる。乱暴な言い方をすれば洗脳完了。・・・と、ここまではよかった。しかし「場に対する依存度」は少ないのです。シナリオにおける隠れ蓑と言えるでしょうか。
 どのシナリオでも、実はつぐみ寮はさして重要視されていない。スポットライトは決して当たっていない。ある程度緊迫している状態ではあるけど、妙に軽く扱われている気がするんですよ。(海巳EDの相合い傘や静のお風呂関係にそれなりに感じさせるものはありますが、どうしても取って付けた感のほうが強い。)逆に、場として以上の機能を果たしていないからこそ、剥き出しになった絆をプレイヤーは楽に捉えることが出来るのだけれど。
 
 つぐみ寮を踏み台として描かれる絆の物語。「無くなる」のは、その絆の土台となっている「人間関係」だと私は思いました。関係が壊れても残る絆・・・海巳や奈緒子は元より、凜奈は合わせ石、静は親子、宮穂は夢と現実、さえちゃんは立場か。はっきり言って、今回の物語は全部ゼロからどころか、マイナスからのスタート(笑)。つぐみ寮の存続とか、そんなこととは関係ない次元で初めからそうなのですよ。そんな問題と問題児(?)を押し込め、小出しに展開していくつぐみ寮の物語。おもちゃ箱はひっくり返してしまったら楽しみ半減、といったところでしょうか。


 以上のことを踏まえ、初めて・・・“約束の日”と、茜ルートに迫ることができました。次回最終回(予定)。