Cat's Brand ~ライブorアルコール~

ライブと酒とその他日常ネタです。

第85回全国高校サッカー選手権決勝戦プレビュー&レポ

 ここ3日ほど祝勝会で酒びたりでしたが(笑)、そろそろ冷静に振り返ってみようかと。


 試合当日、会場には12時45分頃到着。すでに国立周辺の駅は大混雑で、当然入場口でも当日券売り場でも長蛇の列。そんな中、私は前売券ですんなり入場。姉が席を取っておいてくれてるという話でしたので、電話をして場所を確認。向かってみると・・・「学校・家族関係者席」。・・・え〜っと? 俺入っていいんですか?(;´Д`) 入口チェックのお兄さんに「OBのかたですか?」 「はい」(ぉぃ) すんなり入れました(;´Д`)

 席はサブスタンド右隣の学生応援団の上、ホントにOB席です(笑)。まあ姉が間違いなくそうですし、俺も心から応援してますのでいいかなー、と。比較的見やすい位置ですね。試合開始1時間前ですが周辺は完全に満席。作陽側にはまだまだ空きが見られる状況で、これは凄い。場所場所でプチ同窓会状態で、歴史ある高校の縮図を見せてもらいました。そして、増田知事の姿も発見し、「あ、増田さんじゃん」とか普通に声かける俺は変態(笑)。
 ビールを飲みつつ試合開始を待ちます。予想よりも風がなく、暖かい。つーか日差しが暑いくらい。姉からは「寒いって言ってたからこんなに(防寒衣)持ってきたのに!」と起こられましたが、どうせこのあと寒くなるかも知れないんだし。

 13時半すぎ、会場では絢香さんのテーマソングライブが。普通に上手いね。ああいう歌い方は誤魔化し利くけど(笑)。


 14時。トイレに行きたくてたまらない俺が。ビールなんか飲むんじゃなかった・・・。席は会場全体まんべんなく埋まって、非常に良い雰囲気。それに国立の席はどうにも狭いので、席を立つには遅すぎた。前半我慢できるか俺・・・。


 14時5分過ぎ、予定通り試合開始。最初から強烈なプレスを前線からかける盛商。ファーストシュートも。前半序盤、様子見がセオリーのところ、リスクを負って精力的に攻めに出た盛商。それに対して、プレスのためにポゼッションからのビルドアップがうまくいかない作陽。しかし徐々にプレスが落ち着く&プレスに慣れると、作陽も押し返す展開。パス、トラップに関しては、決定的な差ではないながらも作陽が上。しかしフィジカル・精神面を含めたプレーとしてほぼ互角の戦い。盛商はセカンドボールを拾うために中盤をコンパクトに、作陽はそれをかわしつつ長短のパスで対応。両者個人技は組織で上手く潰して、崩し崩されたチャンスってのはなかったように思います。俺は盛商側なのでそう見えたのかもしれませんが、盛商DFがとにかく落ち着いてコースを消すことに専念していたなあという印象が。それはもう後半も、試合終了まで続きましたね。

 前半0−0。ハーフタイムでトイレに駆け込むも、ものすごい長蛇の列! 国立はやっぱり古いため、トイレが不足気味ですよね。売店もなかなかに盛況のようで。思ったより暖かかったので、コンコースのほうがむしろ寒い(笑)。

 後半開始。作陽はエース村井くんを投入。盛商は動きなし。盛商側としては松本くんがやや空回り気味で、右サイドにチャンスが生まれそうな空気が何度もあったんですが、ボールが足元に収まらない。前半から続いて、どちらかといえば作陽側がボールを持っている印象が続いていました。得点の匂いも、やや作陽にありましたね。そんな中、後半11分。村井くんが足裏を使った見事なターンで盛商DF3人を翻弄。決してシュートコースが空いていたわけではないんですが、「上手くバーに当たった」シュートの跳ね返りを桑本くんが押し込んで作陽先制! 崩されたわけではないので、非常に残念。応援席では非常に嫌な空気が(;´Д`) そして1点取って精神的に高揚したのか、前がかりになって攻める作陽。しかしこれが結果的に響いてきたわけです。何とかこらえる盛商。
 後半13分。盛商選手がPA内で倒されるもホイッスルはなし。明らかに押されたのが応援席から見えたので、大ブーイング! そしてその5分後、再びPA内で足をかけられ転倒。今度はPKに!!! 大チャンスも何かイヤーな予感が。林くんがその予感どおりに外してしまう。応援席からは微妙な角度で入ったかと思ったのですが・・・。応援団も物凄くテンションが下がり、これはもう駄目か!?と周り含め誰もが思っていました。しかし! しかし、少しずつ走りの部分で押していく盛商。後半25分には松本くんに代わって大山くんを投入。この采配がズバリ!でしたね。
 後半26分。中央PA外から左に展開。代わったばかりの大山くんが切返しのフェイントからゴールライン側に切れ込み、中にグラウンダーのパス。それが林くんの前に! 合わせるも上手くミートせず、しかしそれが相手DFの股抜きフェイントとなり、GKが飛び込んでくる前に左足で押し込んで同点!!! 応援席側に駆け寄ってきてガッツポーズ、それに成田くんが抱きつく! 応援席は狂喜乱舞! ここからはもう明らかに盛商ペース! 作陽側は何度かチャンスはあるものの、上手く飛び込まれて決定的なシーンにはならない。気迫の差が明確に表れてきた時間帯でした。
 そして後半40分。盛商陣内で藤村くんからのフィードが左サイドの成田くんへ。相手マークとの競り合いで上手くキープできなかったのですが、運良くヒールリフト気味になり、成田くんの前へ。それを持ってサイドを爆走、ほぼヨーイドンでしたがドリブルしている成田くんのほうが速い!! ゴールラインまでに体ひとつ抜け出し、突っかけられたかと思えばそれを切返してマイナス方向へ丁寧なグラウンダーパス。それに詰めていた東舘くんが完璧なスルー、さらに後ろから来ていた千葉くんが丁寧に押し込んで逆転ゴール!!!!  完璧な崩しからの美しいゴールでついに逆転! 自画自賛と言われようとも、物凄い綺麗なゴールシーンでしたよ! 昨年の野洲のゴールも良かったけど、それに負けない、ひとつの型としてのスペシャルなゴール! ここで初めて俺は「勝てる!」と思いました。
 残りは5分少々。もう攻めるしかない作陽はチャンスを何度かつくるも、エリア内で足を出さず最後の部分でしっかりとコースを消す盛商の鉄壁の守備に阻まれ、シュートを打てない。交代枠が1つ残っていたのでそれを使って時間を使うかなぁと思っていたのですが、そんな無粋なことはせず、最後まで攻める姿勢を忘れない盛商。盛商側のフィードで追加点を狙いにいくあのシーンは素晴らしかった!! そして最後の最後まで走り勝って押し込んでタイムアップ、盛商が見事に初優勝!!!!!!!!!!!! 応援席は総立ち、その周りも総立ち!!! さすがの俺も涙腺が緩んだ!(笑) 最高の味わいとしか言いようがない!


 表彰式を終え、各スポーツ紙のカラー写真でもありました、応援席にダッシュしてくる盛商イレブンの姿は、たぶん一生忘れないと思います。作陽イレブンにもありがとうと言いたいです。とにかく、これがサッカーの醍醐味としかいいようがない! 世界中探しても、これ以上の感動と興奮はそうそうありません。俺はそう思いますよ。齋藤監督、盛商サッカー部のみんな、ありがとう! 最高でした!!!


 その後、同郷の友人を呼び出して祝勝会、終わって帰ってからも録画したのを見つつ一人祝勝会。日テレ実況はホントいいところないよなぁ(;´Д`) ゴンいなかったら音声切ってるよ。実況が盛り上げる必要なんてない、盛り上げるのは選手、監督、応援団で十分だってことをいい加減理解してほしい。それを遠慮気味に補足するNHKの実況を見習え。でもゴンは良かったよ(笑)。


 てなわけで、いまだ興奮冷めやらぬ第85回全国高校サッカー選手権決勝戦でした。次に岩手が優勝するのは・・・いつの日か。生きているうちにまたお目にかかりたいものです。