Cat's Brand ~ライブorアルコール~

ライブと酒とその他日常ネタです。

桜庭一樹「青年のための読書クラブ」読了。ほんのちょっとだけ感想を。

 考察するつもりもないし、もともとそういう読み方は出来ない質なので・・・上辺だけの戯言をお許しください。

 変わらないもの、変わっていくモノ、綺麗に見えて穢なくて、穢ないようで綺麗に見えて。それら矛盾しつつも人生の縮図とも言えるあまりに刹那的で、それでいて学園の“伏線”となっていく不安定なもの。これぞ歴史であり、ひとりひとりの人生では決して追えない強大で巨大な、面白すぎる作品です。主人公は「学園」という青年であり、そこに集う個性的な人たち(あえて生徒とは言わない、言えない)をどうしようもないぐらいの愛情をもって、皮肉を持って見守っている。だからこそ、こんなにもひとりひとりに対して強い感情をもてないんでしょう。ビックリするくらい「感情移入する対象が不明」なんですよね。上手い表現が見つからないけれど、作品として面白いのは間違いない。ああ、まったく書き殴りの感想ですが、隙を見てもう一度読んでみます。