Cat's Brand ~ライブorアルコール~

ライブと酒とその他日常ネタです。

劇場版「空の境界」アンコール上映(第一章・第二章)観てきました。いまさらな感想などを。

 ええ。先日の「リアル鬼ごっこ」を観るついでにチケットを取りました。アンコール上映自体、今週8日までということで・・・まあ最後のチャンスを上手く生かしたカタチになります。前々から、先行試写会にまで応募するぐらいでしたからかなり期待していた作品。「静」に混じる一瞬の「動」が上手くアニメーションにマッチしそうで。月姫Fateはそういう意味では向いていない気がしていたので・・・待望と言えば待望でした。

 そんなわけで、雨と雪の交じる中、夜の新宿へ。次の日仕事なんですけど、この機会を逃したら劇場では観られないなぁと思い・・・無理に行ってみました。到着時にはすでに結構なヒトの入り。開始まで20分ぐらいありましたのでグッズを眺めつつ。ポスター欲しかったんですけど、B全なんですね。どうしろと(笑)。

 時間が来て入場。朝一で結果的に良い席が取れたのは良かった。あまりウザイ客もいなくて快適。テアトル新宿自体も個人的には大好きな館なので・・・あのコンパクトさが適度なんですよね。



 ここから軽く感想を。原作は既読。


 正直、期待以上でした。

 映像として物凄く説得力があり、それでいて幅がある。作品を受け入れる器が十二分だと感じました。その上で演じられる内容はそれ以上に困難複雑極まるわけですが(笑)、上手く消化できている。特に第一章はツカミとしても原作の時点で素晴らしかった印象があり、それがアニメーションとして魅力満点に惹き付けられる。静と動がハッキリしている点もプラス。ただ、アクションに関しては、原作では断続的な印象が個人的にはあり、その辺は難しかったんじゃないでしょうか。

 ここからは細部を。
 日常生活の部分にもう少しリアリティを意識して欲しかった。がらんどうの空間を表現したときに、浮かび上がるのは生の鼓動。式の部屋の描写は決して悪くは無かったけど、あの部分をもっと繊細に描いていればと思いました。ミネラルウォーターを飲むシーンしかり。ドアの描写だけが妙に浮いていたかな(笑)
 橙子さんの語りの描写は素晴らしい。これは声優さんの好演もありますが・・・説明的のみにならず、作品自体の空気を象っている意味でも良かった。蒼崎姉妹は物語の根幹を成しているので、そこが上手く描かれなければお仕舞いかなぁとは思います。
 これは物凄く怖い発言になりますが、式の声優として坂本真綾さんは合わないと感じます。個人的に真綾さんは超絶大好きなのですが(笑)、どうしても自分の中で式と一致しない。かと言って、じゃあ誰がいいんだ?と考えたときに明確にも本能的にも答えられないのが何とも。消去法からいって、あの中性的な魅力を演じられるのが真綾さんだというのは納得。その上で、「あれっ?」という感じがぬぐい去れないんですよね。ちょっと脳内のデータが変換できない感覚。


 あのクオリティで最後までいけるのか?という素朴な疑問はありますが(笑)、ぜひ最後まで描いて欲しい。第三章も近いうちに行きたいと思います。