Cat's Brand ~ライブorアルコール~

ライブと酒とその他日常ネタです。

「Fate/Zero」全巻読了。さらりと感想を。

 昨年末から楽しみに、楽しみに取っておいたFate/Zeroを、この体調崩して布団から脱出できない状況で丁度良く読み干せました(最悪)。・・・やや熱っぽいのが逆に情熱を持って読了できた要因でもあり、不幸中の幸いかなぁと(違う)。
 では、ホントいまさらなので軽く感想を。




 なるほど、これを「鬼哭街」だとすれば正直物凄く納得がいく。やはり虚淵玄虚淵玄であったと言わざるを得ない。奈須きのこ氏の箱庭で思う存分暴れた虚淵氏、言い得て実に妙である。



 最初この作品の展開を耳にしたとき、かなり期待しました! それはもちろん俺がウロブチ信者だということもありましたし、Fateが、Type-Moonが大好きだというのは言わずもがな。しかしその裏返しとして・・・俺はホントに第四次聖杯戦争が見たいのか?という強い疑念に駆られました。

 これはもう性格としか言いようがないのですが、俺はあまり舞台裏というのが好きではないんですよ。過程を求めないというか、いや求めていないわけではなくって、方程式のすっ飛ばしこそが美学だろ!?ってタイプの人間なのです。つくづく考察とか向かねぇなとか自分でも思ってる(笑)。センス、感覚、ひらめき、直感、ニュアンス、感性、そんなもので生きてきた、そしてこれからも生きていくタイプのヤツに・・・例えば俺なんだけど、それこそ設定マニアの気持ちは分からない。全てが組み上がっている必要性をまったく感じない。だからこそ、この「Fate/Zero」という作品自体が完全に蛇足と言えるかもしれない。

 その上で、これを“二次展開は是か、否か”と言って作った虚淵氏には本当に頭の下がる思いで一杯です。別に物語の補完をしたくて書いたわけでもなく、ただ『Fateが好きだから』の一点のみを突き抜けた以上、もうどうしようもなく完敗。だってこれは、Fateファンが見た“夢”そのものなのだから。


 というわけで戯れ言はここまで。ここからは本編内容に対して。

 まず、切嗣とセイバーの間にアイリを入れたのは凄い英断だなぁと思いました。これが無ければ物語にならなかったろうに、それこそ綺礼がぶっ飛んでいましたよ(笑)。それからイスカンダル!確かにサーヴァント関連を全部引っ張っていった感が強い。俺も大好き。反対にギル様は・・・相変わらず俺は嫌い。というか否定してるんですよね。あまりにも性格と能力に矛盾を抱えすぎているので、ギャグにしかならない・・・それはそれでいいのか(笑)。
 個人的には、舞弥さんが・・・実は俺、一番好きなタイプ。4巻に入ってからの彼女はちょっと異常な破壊力を秘めている。・・・まあぶっちゃけアインなんですけど(笑)。こういうところにウロブチテイストが溢れ出していてたまらない!!
 そしてなんと言ってもウェイバーでしょ! こういうところを感じてしまうのは設定マニアと紙一重だと思うんだけれど、随分と分厚い紙一重だ。フラグを拾うのは当然。そこでニヤリとするか、声高に叫ぶかの違いです。
 登場人物以外では・・・切嗣の外道さはやはり物足りなかった。俺が汚れすぎているとかいうな(笑)。これがもっと魔術師対決増量なら良かったのかも知れないけれど、難しいところですよねー。反対にキャスター関連は良かった。もうどうしようもない感っていうのは、カタルシスにおいて絶対に欠かすことのできない存在。弱いな俺(笑)。



 …語りたいことは多いけれど、語ることに意味があまりないのでこれくらいで。取りあえずウロブチ最高!と。